【株新選組ドラマ】冬のエピローグ(最終回)
いままでのあらすじ。
■冬のエピローグ
■冬のエピローグ2
■冬のエピローグ3
再び入院生活に戻った奈津子の容態は急激に悪化していった。
達郎「奈津子、しっかりするんだ!」
奈津子「・・・・・・・・」
達郎「奈津子、僕だ。達郎だ。分かるかい」
奈津子「へ、下手なナンピン、け、怪我のもと・・・」
達郎「奈津子、何を言っているんだ」
医者「既に、意識がもうろうとしている状態です。」
奈津子「て、天井3日、底100日」
達郎「奈津子・・・、君は最後まで株のことを・・」
医者「あきらめずに、呼びかけてあげてください。きっと分かるはずです」
達郎「奈津子、目を覚ますんだ。目を開けて僕の顔を見るんだ」
奈津子「あ、あ、」
達郎「なんだ、奈津子。僕を呼んでいるのか」
奈津子「あ、頭と尻尾は、く・れ・て・や・れ・・・」
達郎「奈津子・・・・」
達郎は、うわごとで株式格言をつぶやく奈津子の手を強く握った。
達郎「奈津子、よく頑張った。もういい、株のことは忘れて静かに眠るんだ」
達郎の涙が奈津子の頬に流れ落ち、その涙は奈津子の唇を濡らした。
そして、奇跡が起こった。
奈津子「た、た、た・・・」
達郎「奈津子、僕が分かるのか。達郎だ。」
奈津子「た、た、た、竹田和平さん」
竹田和平:
日本を代表する個人投資家のひとり。上場企業100社以上の株主であり、彼が投資する株は、「竹田和平銘柄」として、多くの個人投資家から注目されている。
達郎「誰やねん、竹田和平って!君ってやつは、君ってやつは・・」
奈津子「やっぱり、男はお金よね。」
医者「容態は回復しました。奇跡です、これはまさに奇跡です」
その後、奈津子は退院し、日々、株式投資にいそしんでいる。
そして、奈津子と入れ替わるように、達郎は今も病室で失意の日々を過ごしている。
(完)
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