株新選組
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2005年01月26日

【株新選組ドラマ】冬のエピローグ

ヒジカタ

奈津子が不治の病で入院してから、もう3ヶ月になる。

狭く薄暗い病室の窓の外は、入院したころの秋の様子から、すっかり冬景色に変わっていた。

達郎「もう、すっかり冬だね。気分はどうだい。」

奈津子「ええ、今日は少し調子がいいの」

無理に笑顔を作って応える婚約者の顔を見つめるのが辛くなった達郎は、その気持ちをそらすかのように窓のほうを振り向いた。

達郎「少し、空気を入れ替えようか。寒くないかな」

奈津子「大丈夫。窓の外の景色も見たいし」

窓を開けると、乾いた空気が病室に流れ込み、奈津子の長い髪を少しだけ揺らした。

達郎「春になる頃には、退院もしていよいよ結婚式だね。」

奈津子「今年の桜を見ることができるのかしら」

達郎「何を言っているんだ奈津子。今年の春も、来年の春も、僕たちはずっとずっと一緒さ」

達郎は窓の遠くの景色を見つめながら叫ぶように言った。まるで自分に言い聞かせるかのように。しかし、頬を溢れるように涙が流れ、冬の景色をゆらんでいくのを止めることは出来なかった。

奈津子「やっぱり、少し寒いわね。達郎さん、そろそろ窓を埋めてくれるかしら

窓を埋める:
株のテクニカル分析用語。株価の大きな上下で出来たチャートの隙間を「窓をあける」といい、その後窓を埋めていくような値動きの様子を「窓を埋める」という。

達郎「奈津子。入院してまで、まだ株のことが忘れられないのか・・・」

奈津子「もっぱら、デイトレ三昧です(+_+)\バキッ!」



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