IPO詐欺にご用心
今日はネタがないので、先週の株新選組メールマガジンで流した記事を掲載する。既にメールマガジンで読んでいる方には申し訳ない。
先週、私の父の家に「某●●キャピタル」という会社から分厚い封書が届いた。
中には、「●●製薬の新規公開株をお譲りします」と大きな字で書かれた、きちんと印刷されたパンフレットが入っている。
なんでも、「●●製薬」の未公開株を、1株50万で譲ってくれるそうだ。
「●●製薬」は具体的な社名を公開するのは避けるが、「元気はつらつ●●●●●C」と、昔なら某人気球団の選手が、最近では某韓国の超人気俳優がCMで宣伝するドリンク飲料で有名な会社である
(ここまで書いたた普通は分かるわな)
さて、この話は信じていいのだろうか。
封書には、「●●製薬」の詳細な財務状況、業績推移などが書かれてあり、さらには「●●製薬が2005年秋に上場!」と書かれた新聞記事のコピーまで同封されている。
その資料によると、「●●製薬」の発行株数は1400万株。
ちょっと待てい!
1400万株だと?
ここで、株式投資の基礎の勉強だ。
「●●製薬」の時価総額は幾らになるか答えよ。
50万円(1株)×1400万株=7兆円
おめでとう!!
「●●製薬」は公募価格の段階で、業界首位の武田薬品工業の時価総額4兆円を軽く抜き、日本の上場企業の時価総額ベスト3に入ることになる。
いくらオロ●ミンCが売れているからといって、時価総額7兆円はないだろうよ。
というわけで、皆さんも「IPO(新規上場)詐欺」には気をつけてほしい。
資料は本当に手がこんでいて、中身を分析できないと鵜呑みにしてしまう可能性がある。このメールマガジンを読んでいる皆さんは大丈夫かもしれないが、皆さんの年老いた両親が狙われているのだ。