日本もまだまだ捨てたもんじゃない

前回のコラム『モチベーションの創造』に対して、ENSISのLoki氏からまたまたトラックバックをいただいた。

■分散化するモチベーション（ENSIS）

１．人々が会社に愛想をつかし、自らのモチベーションにしたがって外に出て行く事は、企業にとって人材的なダメージが発生する。
２．そうなると企業は業績悪化、株価低迷、また、大規模・集団的なプロダクトを作る事が難しくなり、日本は外国に対して競争力を失う。

日本の大企業がまさに今、抱えている課題だと思う。日本経済の長い低迷はバブルのツケだとか不良債権がどうの言っているが、結局は企業が社員にかつてのようなモチベーションを与えられなくなったことが本質的な原因だと思う。これは、経営者にも社員にも責任がある。それを端的に表すのが本来モチベーションの源泉であるべき成果主義のゆがんだ姿であり、結局はリストラの手段としてしか活用できていないのが日本企業の実態である。

一方では、高いモチベーションを持った新しい企業群が生まれていることも事実だ。株式の世界では『新興市場』なんて呼ばれているが、彼らこそは現代において最も競争力を持った企業集団だと私は思っている。

しかし、Loki氏というのは、まだ社会人となって２、３年目の若者であるが、そんな彼がこれほどの考えを持ち合わせていることが、私には驚きだ。というか、アンタ何者やねん！といいたいほど恐れ入った次第である。とかく、今の若者はNEETとかなんとか言われているが、Loki氏のような若者が将来を担っているかぎり、日本もまだまだ安泰かもしれん。