? 競争優位の基本戦略(ポータの基本戦略)後編:株/新選組
株新選組
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2004年11月07日

競争優位の基本戦略(ポータの基本戦略)後編

ヒジカタ

諸君、宿題はやったか。なにーやってない!切腹を申し付ける(NHKの見すぎだ)
前回、「競争優位の基本戦略」前編で述べた3つの戦略について、ヒジカタなりに具体的な企業を考えてみた。

■ コストリーダシップ戦略をとっている企業、または製品・サービス
分かりやすい例として、ファーストリテイリング<9983>が運営するユニクロを挙げたい。1900円のフリースで有名になったユニクロだが、同じ質のフリースを4000円程度で売っている他の店(スーパーなど)が1個あたり100円程度しか利益があげられないのに対し、1900円のフリースは300円の利益を得られたらしい。まさにコストを武器に成功した企業だと言える。
ユニクロ以外では、マクドナルド<2702>、吉野屋<9861>などがあるだろう。また、大御所ではトヨタ<7203>なども、代表的なコストリーダーシップ企業である。

■差別化戦略をとっている企業、または製品・サービス
すぐに思いつくのは、メルセデスロレックスベネトンなど。けっして差別化戦略=高級ブランドというわけではないのだが、どうしてもそんな企業が頭にうかぶ。日本の企業ではソニー<6758>や、キャノン<7751>、ホンダ<7267>などが挙げられるだろう。いずれも顧客に強力なファンが存在し、少々高くても買いたいと思わせる製品を出している企業だ。

■集中化戦略をとっている企業、または製品・サービス
これはなかなか難しいが、私はインボイス<9448>をあげたい。競争の激しい通信業界にあって、通信料金の一括請求という特殊な分野で圧倒的な優位性を持っているからだ。他には外国企業だがアップルコンピュータも特定の市場で大きな競争力を持つ企業だ。異論はあるかもしれないが、Amazonなども書籍のネット販売という分野に集中して成功した企業ではないだろうか?

ま、上記はヒジカタなりの考えで、もっと分かりやすい例を考えられた読者もいるだろう。また、上記に挙げた企業が実際「ポータの基本戦略」を意識して経営しているかも分からんが、競争優位性を出す戦略は上記3つのどれかに当てはまるというのが、マイケル・ポータの主張である。さらにマイケル・ポータが主張するのが、戦略が明確でない企業(コストなのか、差別化なのかはっきりしない企業、戦略がさっぱり見えない企業)はいずれ経営危機に陥るという。

この講義を書いている中で疑問が沸いてきたのだが、IT系企業を上記にあてはめるのはけっこう難しい。ヤフーはどれに当てはまるのか?。楽天は?マイクロソフトは?インテルは?
ITのような新しい形態の産業には、新しい考え方が必要なのかもしれないな。



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