ファイナンシャルリテラシー
株式投資ファンの中でも人気の高い『金持ち父さん貧乏父さん』で繰り返し述べられている教訓に、「ファイナンシャルリテラシー」の重要性がある。
「ファイナンシャルリテラシー」とは、”お金に関する読み書きの能力”。
多くの人は学校で、受験に打ち勝ち良い学校に入るための勉強をしてきたが、お金に関する教育はほとんど受けたことがない。彼らは良い会社に入って出世して給料をたくさん貰っても、お金に関する知識が乏しいばかりに一生お金のことで苦労する。だから、お金持ちになりたいなら、お金の勉強をしなさいと、作者のロバートキヨサキは繰り返し述べている。
いきなり話が飛躍しそうだが、ニッポン放送株を巡ったライブドアとフジの抗争を見ていると、こんなところでも「ファイナンシャルリテラシー」の重要性が浮かんでくる。
ニッポン放送とフジテレビのいびつな資本関係に目をつけ、リスキーな資金調達を使うことで電光石火の如くフジサンケイグループの牙城に迫ったライブドアと、攻撃を仕掛けられてはじめてオタオタと対応をしたフジの差は、両経営陣の「ファイナンシャルリテラシー」の差がひとつの要因ではないだろうか。
フジテレビの日枝会長は掘江社長のやり方を「アメリカ的なやり方で、日本人のワシには理解できん」と寝ぼけたことを言っていたが、日本の経済がグローバルスタンダード化の中にあり、外資の脅威が次々に迫る中、「アメリカ式が分からん」では経営者は勤まらないだろう。
今、最も「ファイナンシャルリテラシー」を高めることを要求されているのは、日本の大企業のお偉さんかもしれない。