? 過去最高益の謎:株/新選組
株新選組
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2004年11月04日

過去最高益の謎

ヒジカタ

気のせいかもしれんが、今年に入ってから四半期決算や中間期決算で「過去最高益」とか、「利益が前年比何倍」という決算報告を出す企業がやたら多いように感じる。

これを、単純に景気回復に結びつける分析もあるが、本当にそうか?
たしかに景気の回復感は感じるが、かといって今現在が日本経済において過去最高に景気が良いなんて到底思えない。企業が発表する決算と、経済の実体はどうも乖離があるように思う。だいたい好決算を出した企業の株価がさっぱり上がらないケースも多い。

どうも、数字のマジックというか、無理やりにでも表向きの利益を出しているという状態に思える。
ご存知のように、今年度から上場企業には四半期決算の開示が義務付けられた。昨年度の試行期間を経て、各企業は経費削減や売上計上などを厳粛に行い、数字としての利益が出せるようなコントロール(もちろん、違法なコントロールでなく合法なものだが)のテクニックを身につけたのではないだろうか?

このことは、けっして悪いことではないが、すぐには景気の実体として現れてこない。我々の給料がよくなるわけではないし、どちらかいうと経営側の一人勝ち状態である。このような状態を景気が良いとはいえない。今後、利益を出せる体質を築いた各企業が積極的に投資(ヒト、モノ、金融など)を行うことで経済全体が好循環にまわるようになって、はじめて景気がよくなったといえるだろう。株価も上昇するだろう。今はまだ、その準備期間なのではないだろうか。

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