主婦の店ダイエー

昨年、フジテレビで放送されたドラマ『白い巨塔』をご覧になっただろうか。

第二部、医療裁判編では、主役である財前教授（唐沢寿明）に医療ミスがあったかどうか裁判で争われるのだが、裁判所には高名な医師が次々と現れ、高度な医療用語を使って医療ミスの有無が議論された。
裁判は終始、医師の論理のもとで、医師にしか分からない専門用語が飛び交い、原告である親子2人は全く置き去りにされた。

やがて、万策つきた原告側の弁護士が最後に気がついたのは、
『この裁判は一体誰の為にあるのか？夫を医療ミスで失った原告の為ではないのか？』ということであり、その視点で裁判を立て直して、見事勝利するという物語だった。
（ドラマを見てない人は、何のことかさっぱりわからんかもしれん、すまん）

さて、本日の本題はここからである。

産業再生担当相「ダイエーの新再建案、市場が判断」（NIKKEI NET）

金子一義産業再生担当相は24日、ダイエーの新しい再建計画について「最終的には再建案を市場が受け入れるかどうかが大事」と語った。

金子一義、エライ！

主力３銀行の意向がどうだ、ダイエー独自の再建策がどうだと、責任を負うべき当事者同士が互いの利益を主張して、ああだこうだと争っているが、市場はすっかり置き去りにされている。冒頭に書いた白い巨塔の話と同じである。

金子氏は”市場”をどういう意味で言ったのか分からないが、市場の中には当然、毎日ダイエーに買い物に行っている主婦も含まれるはず。再建後は食品主体でいくとか、衣料売り場を縮小するとかいう案を述べる前に、顧客がダイエーに何を求めているかを知ることが大事だと思う。

主婦の店として大きくなったダイエーが、今の状況に陥ったのは、結局のところ顧客視点の姿勢を失ったのが大きな原因だということを考えるべきではないだろうか。

ダイエーよ、初心を取り戻せ！！

尚、偉そうなことを書いているが、私自身はダイエーに行かないのでダイエー＜8263＞株価の上下にしか興味はない（+_+）＼バキッ!

※冗談はともかく、子供の時代から慣れ親しんだこのマークのお店が、
再び栄光を取り戻すことを、心より願っている。