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2004年08月12日

「ソフトバンク」サプライズ(続報)

ヒジカタ

ヒジカタだ。
本日、ソフトバンク<9984>の第一四半期決算発表が行なわれた。ブロードバンドの同時中継があり、リアルタイムで内容を聞けたので、ポイントと所感を述べたい。

決算発表にあわせて、今後の新サービスが明らかにされるという予想もあったが、今回それは無し。しかし、決算内容だけで充分にサプライズだった。

■赤字が大幅に減少
営業損益が38億円の赤字であったが、前年同期(241億円赤字)より大幅改善。
事前の市場予測よりも大幅に赤字が少なかったという点が、今回の発表における最大のサプライズだろう。

■今年中に、単月度の黒字化を(ほぼ)約束
単月度であるが、ソフトバンクとしては”画期的”ともいえる黒字化を今年度中に実現する予定。年間や半期レベルでの黒字化は次年度中に実現させたいとのコメント。

■有利子負債の大幅減少
有利子負債は1121億円と、上場以来最も低い水準となった。
これについては日本テレコム買収のコストは含まず一時的なものだが、それでもたいした改善だ。

■BB事業における一人当たりの売上高が増加中
競争激化により、他社が一人当たりの売上高を下げている中で、ソフトバンクBBは上昇傾向を保っている。このような傾向は、ソフトバンクだけらしい。

■ベルシステム24からの資金調達
ベルシステム24<9614>の包括的業務提携に伴い、今週980億円がベルシステム24からソフトバンクに現金で振り込まれたという(ソフトバンクコールセンターの売却、営業利権分など)。

■買収した日本テレコムと新サービス(内容はまだ秘密らしい)を早期に提供予定
これは、おそらく携帯電話事業だろう。単なる通常の携帯電話サービスではなく、(すぐには無理としても)IP電話の携帯版も視野に入っているはずだ。

■投資先では、中国企業が好調
3000億円を投資した800社のうち、既に三十数社から6000億円のキャピタルゲインを得ており、潜在的なキャピタルゲインは2兆円以上。特にここ1年では中国で投資している企業が大きく伸びている(らしい)

他にもいろいろあったが、ポイントはこんなところだろう。
例によって、”いい事しか言わない”孫正義流の発表であり、全てを鵜呑みにはできないが、事実としての決算内容だけでも今までにない展開といえる。BB事業の拡大や携帯市場への参入と拡大路線を続けながら、財務面をここまで改善してきたのは、サプライズに値する。

過去、ソフトバンクの決算発表があるたびに、莫大な赤字、有利子負債が話題になるが、ソフトバンクという企業の本質は投資企業(企業への先行投資によりキャピタルゲインを得る)であり、一方、事業として資本を集中させている通信・ネット事業も完全な先行投資型ビジネスであることを考えると、今のようにグループの規模や事業を拡大しながら、赤字・負債を改善させているという事実は大きく注目すべきだ。

また、今回は発表されなったが、近い将来に開始されるという新サービス(たぶん携帯電話関連)への期待もあり、しばらくはソフトバンク(およびそのグループ)から目を離せない。

不肖ヒジカタ、本日ソフトバンクを仕入れたので、明日以降の動きが楽しみである。

(尚、言うまでもないが、株の売買は自己責任でお願いする)


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